卒業論文を書きました

東京農工大学嘉治研究室に在籍していた森は卒業論文を完成させました。

卒論のテーマは

「有機薄膜太陽電池においてドナーとアクセプタの混合層を作製するとき、アクセプタを低濃度化すると開放端電圧が向上するか明らかにすること」

でした。結論としては具体的な系によらずアクセプタを低濃度化すると開放端電圧は下がりました。そこで、いろいろな解析をしてみて理由を探ってみましたが、以下のことが分かりました。

同研究室の先行研究では「電流電圧特性を解析したところ、低ドナー濃度素子において開放端電圧が上がると同時にpoole_frenkelモデルにおけるトラップの障壁の高さが高くなる。よってトラップの障壁の高さを開放端電圧で微分した関数は正の値(0.15程度)」ということが実験から明らかになっていました。本研究でも作製した素子について同様の解析を行ったところ、この微分した関数は正の値(0.10程度)であったため、この点において先行研究と相関が取れました。このことから、「アクセプタを低濃度化するとトラップの障壁の高さが低くなるから、開放単電圧が下降する。」という結論にしておきました。ちなみに、ほかの解析結果で先行研究の解析結果と明確に一致を示すものは実験的に発見することはできませんでした。

一方で、裏の目的としては

「嘉治研究室にある一通りの実験器具を使って見ながら、実験系の研究室の実情を学ぶ」

ということでした。そして実際に一通りの実験装置の原理を学ぶと同時にそれを使ってみるという経験をすることができました。

以下のURLには

・卒業論文

・卒論発表要旨

・卒論発表のpowerpoint及び発表原稿

がgithubに掲載されている状態ではありますが、非公開の設定となっています。

この発表は2020年2月20日に行われました。発表の内容は「優秀賞」との評価を受けたようです。しかし、私個人としては35点くらいの内容だったと考えています。

興味のある方は私にメールをください。

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