運動の重要性を再認識
大学時代はB2以降「運動する時間があったら、ほかのことをやる」ことを意識していたため、やらないようにしていた。しかしながら、それで暇になった時間を有効活用せずにだらだらと過ごすことが多かった。
コロナが流行りだして暇になったある日、ごみ捨てに行った帰りに少し走ったら思った以上に楽しめた。これをきっかけに近所をランニングすることにした。走ってみると結構気持ちよかった。また、運動を行うことによって、適度に汗をかくと頭がまた回転するということを身をもって理解した。だから、これから不定期でもいいのでまた走ろうと思う。
この経験から私は運動すること(走ること)の価値を再評価した。再評価することによって自己物語も少し変化した。
私は高校生の頃陸上競技で長距離走をしていたが、ケガをしたりして選手としてはほとんど成果を出せなかった。だから、大学生の頃の私はその経験を引け目に感じるまではないものの、「部活に時間を割いた割には自分の将来に活かされていないなあ」と考えていた。
しかし、大学院生になって久しぶりにランニングしたときに以前のこの経験が活かされたと感じた。高校生の頃たくさん走っていたので良いフォームで走ることを意識するようになったし、なによりケガをした経験から自分があとどのくらい走れば、体に害が及ぶかなどが分かるようになっていたのだ。高校生の時に走りながらいろいろ苦労したことは、今度は生涯スポーツの文脈で活かされた。
ランニングは一人でもできる非常に便利で単純なスポーツでありながら、奥が深い。その奥深さを高校生であらかじめ体験できたのはランナーとして大きなアドバンテージだ。そう思えるようになった気がする。
その後、運動が脳に与える影響についてよく理解していなかったので「脳を鍛えるには運動しかない!」という本を読んでみた。邦訳版はキン肉マンのようなタイトルであるが、原題は「SPARK: The Revolutionary New Science of Exersize and the Brain」であり、運動が脳に与える影響について主に神経科学の観点から述べられている。具体的には学習、ストレス、不安、鬱、ADHD、依存症、加齢、ホルモン変化などの問題を運動によって解決できるということを主張している。目的に応じてどの強度の運動をどのくらいするべきかについてこれからの科学の発展により分かっていくことを祈る。
0コメント